「捨てる再エネ」を「使える電力」へ。
系統用蓄電池ビジネスで挑む、カーボンニュートラルの新機軸。
ソリューション概要
みずほリースは、再生可能エネルギーの導入拡大と電力需給の安定化に寄与するため、東北電力株式会社との共同事業による「系統用蓄電池事業」を推進しています 。両社は共同出資により「坂東蓄電所1号合同会社」を設立しました 。本事業では、東北電力さまの高度な市場運用ノウハウと、みずほリースが培ってきた事業組成およびアセット管理の知見を融合させています 。太陽光発電などによる電力の余剰分を蓄電池に一時的に貯蔵し、需給が逼迫する時間帯に供給することで、電力系統の安定化と再エネの有効活用という社会課題の解決を図っています 。
課題と効果
- 市場の課題
- カーボンニュートラル社会の実現に向け、再エネは「つくる」フェーズから「安定的に使いこなす」フェーズへと移っています 。しかし、太陽光や風力は天候に左右される「変動電源」であり、需要を上回る発電分を停止させる「出力制御」が頻発しているのが現状です 。せっかくのクリーンエネルギーを有効活用するには、電力を貯めて必要な時に流す「調整機能」としての大型蓄電池が不可欠です 。一方で、系統用蓄電池の整備には多額の投資判断と、複雑に変動する電力市場における運用リスクが伴うため、単独企業での参入には高いハードルが存在していました 。東北電力グループが掲げる「カーボンニュートラルチャレンジ2050」の実現には、分散型エネルギーリソース(DER)の最大活用が不可欠になっています。
- 導入効果
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東北電力さまとの強固なパートナーシップにより、以下の成果を実現しています。
●再エネの導入限界を打破
余剰電力の有効活用・出力制御の低減に寄与し、再生可能エネルギーの導入拡大を後押しします。
●多角的な収益モデルの確立
卸電力市場での価格差を利用した取引に加え、「需給調整市場」や「容量市場」といった複数の市場を組み合わせた運用を実施しています。
●迅速な拠点展開
埼玉県熊谷市の弥藤吾(やとうご)蓄電所に続き、群馬県内の複数箇所(韮塚蓄電所、小角田蓄電所)においても順次運転を開始しており、パートナーシップによるスピード感のある事業拡大を達成しています 。
お客さまの声
系統用蓄電池事業のフロントランナーとして、
確かな「目利き力」を持つパートナーと共に
【再エネ有効活用への挑戦と、立ちはだかる壁】
脱炭素社会の実現に向け、「捨てる再エネ(出力制御)」を減らすことは喫緊の課題です。その解決策として系統用蓄電池への期待が高まる一方、当時は国内でも前例が少なく、多額の投資、長期間でのアセット管理・投資回収、将来の電力市場価格の不確実性が大きな壁となっていました。自社単独では将来にわたってのリスク評価が難しく、スピード感を持った事業着手が難しいという実務的な課題を抱えていたのです。
【みずほリースを選んだ理由:実務に裏打ちされた「目利き力」】
パートナーとしてみずほリースを選んだ決め手は、資金の調達管理ノウハウに加え、実物資産に対する圧倒的な「目利き力」でした。全国2,400箇所以上の太陽光発電所を自ら運営・管理されている実績は、我々電力運用のプロから見ても非常に解像度が高く、資金・設備リスクや現場の課題感を深く共有できる「伴走型パートナー」であると確信させてくれました。
【役割の明確化と連携が生んだ、計画どおりの運用開始】
本プロジェクトでは「アセット管理はみずほリース、市場運用は東北電力」と役割を明確に分担しました。この体制により、我々は電力運用の最適化という専門領域に集中することができました。用地確保、系統接続、地域対応,騒音対策などの煩雑なプロセスがあったものの、双方が十分な連携を行うことで、計画どおり2025年6月までに3蓄電所(弥藤吾、韮塚、小角田)を運用開始できました。みずほリースの専門チームが不確実な要素を即座に分析し、具体的な解決策を提示し続けてくれたことが、このスピード感に繋がりました。
【収益性と社会貢献の両立、そして次なる展開へ】
本プロジェクトの投資判断では、みずほリースの緻密なシミュレーションは大きな支えとなりました。その結果、「収益性と社会貢献を両立したビジネスモデル」が形になったと実感しています。今後も、系統用蓄電池や再エネを活用した脱炭素化・需給安定化と収益確保を目指して取り組んでまいります。みずほリースには、今後もカーボンニュートラルへの挑戦を支える強力なパートナーであることを期待しています。
東北電力株式会社
発電カンパニー ERAB推進室
課長 松下 真一
